動物の病気・治療法を学ぶ


1) 痙攣について・痙攣を伴う病気

2) 分かり難い 内分泌の病気
3) 肝臓の病気
4) 神経の病気
5) 心臓の病気
6) 皮膚の病気
7) 腎臓・泌尿器の病気
8) 血液の病気

           ※以下は、「二歩先をゆく獣医さん(坂本徹也著)」他、を参考にしています。



1) 痙攣について・痙攣を伴う病気

【痙攣の原因】

痙攣は、大きく幾つかの原因があり、病気療養中で痙攣を起こした場合、まず、その病気が引き金となっていることが多いようです。
何の前触れもなく(実際は何か他にサインがあるはず)、いきなり痙攣を起こした場合、考えられることは概ね以下の通りです。
(※他にもあると思います)

   1)脳の機能障害 (原発性てんかん)
   2)低血糖 (吸収不良、インシュリン量が適正でない、e.t.c.)
   3)血中のCa低下 (吸収不良、Ca摂取量不足、産後、e.t.c.)
   4)血中アンモニア濃度の上昇 (尿毒症、門脈シャント、e.t.c.)
   5)炎症、外傷、腫瘍等の原因 (続発性てんかん)
   6)感染症 (犬ジステンバー、猫伝染性腹膜炎、e.t.c.)
   7)中毒症状 (誤飲、葱類、チョコレート、e.t.c.)
   8)薬の副作用
   9)水頭症 (脳内圧力の上昇による)


一過性のこともありますが、病気に繋がっていることが多いので、収まってからすぐに病院で診て頂いた方がいいと思います。

一過性のものか、病気によるものかは、痙攣の頻度で判断できるようです。
度々(数日〜1週間程度)発作を起こすようならば、重篤な病気の可能性が高く、繰り返し発作を起こさなければ、一過性の可能性が高いようです。



【痙攣の様子】

痙攣の様子は、大概は数10秒〜数分の発作の後、収まってケロッとします。
その際、四肢を伸ばして体を反らし、失禁・脱糞する場合があります。
呼吸が急に止まったように見える場合もあります。
(乙音が最初に痙攣を起こした時もそうでした。。一瞬、死んでしまったように見えます。。)


(1)全身発作

〔前兆行動〕
    不安な様子がある、落ち着きがない、よだれを垂らす、嘔吐する、e.t.c.
〔症状〕
    突然、四肢がピーンと伸びて、横転したり後ろへのけぞったりして、足や口を細かくガタガタと震わせる。
    (手足の屈伸運動や犬かきをして泳ぐような運動が続く場合もある。)
    意識が無く、眼の瞳孔は開き、失禁したり脱糞したり口から泡を吹いたりする。
    数十秒から2〜3分間続いた後、ケロッと普段の状態に戻ったり、しばらくもうろうとした後にだんだん普通の状態に戻ったりする。
    (重度の場合は短い間隔で何度も繰り返す)

※・・↑まさに乙音の症状です。。

(2)部分発作
〔症状〕
    脳の興奮状態で起こり、体の動きを司る脳のどの部分が興奮状態になるかによって、痙攣が顕れる場所が異なる。
    (例えば前足を動かすことを命令している脳の部分だけが興奮すると、前足だけが痙攣する)
    意識に関連する場所の脳が興奮した場合では、呼びかけても反応しなかったり、咀嚼(そしゃく)運動(歯を噛む動作)や顔面痙攣、
    大量のよだれ、散瞳(瞳孔が開く)などが起こる。
                                        〔※以上(1)(2)は、アイリスペットドットコムより引用〕



【痙攣の種類】

痙攣は、その発作の状態によって原因部位が分かれるようです。
@全身が痙攣する場合、A体の一部のみの場合・・です。

@全身が痙攣する場合(全身発作)

      (脳を含み)脳以外の臓器疾患、怪我、中毒など、痙攣を起こす原因全てに当て嵌まります。
      一過性の他、重篤な病気の場合があるので、早急に検査が必要です。

A体の一部のみの場合(部分発作)

      脳の興奮状態などで起こります。
      これも一過性の場合の他、脳内の異常(腫瘍、感染症によるもの、血管の異常など)が考えられるようですので、
      検査した方がいいと思います。
      ただ、脳内の異常なので、CTやMRIでなければ判らない(それでも判らない場合があるようですが・・)場合があるようです。
      痙攣を起こした部位によって、脳内のどの部分に異常があるかの判断ができるようです。



【痙攣の対処】

痙攣発作の間は、「手出しをせず、収まるまで見守る」しかないようです。
下手に手を出して噛まれたり、余計に苦痛を与えてしまう可能性があるからです。
※「舌を巻き込んで窒息しないよう、舌を引き出す」という対処法もあるようですが、異論を唱える専門家も多いようなので、
心配な方は、すぐに獣医に電話で指示を仰ぐのがいいと思います。

「痙攣はすぐに収まる」というのが普通のようですが、長く続く場合、尋常ではありませんので、すぐに病院に電話して、指示を仰ぐことが必要です。

何れにしても、
              「慌てず、動かさない」「獣医の指示を仰ぐ」「病院へすぐに連れて行く」
・・ことが大切です。

痙攣に限らず、緊急事態に備え、「獣医の緊急連絡先をあらかじめ教えて頂いておく」ことも大切です。



【痙攣の治療】

1)短期間で繰り返し発作が起こる場合、脳の病気が分かっている場合

⇒抗けいれん薬(フェノバール、ジアゼパム、臭化カリウム、など)
  ※効き目のある薬を探すため、何度も薬の種類を変える場合もあり。

2)痙攣の原因が分かっている場合

⇒それぞれの疾患の治療
  ※痙攣に対しては「対症療法」(痙攣の治療ではなく、痙攣の原因疾患の治療を
   する)になります。



【病院に掛かって気を付けること】


原因について、獣医師からしっかり説明を受けることが必要です。
「原因は何か?」について、獣医から説明を聞き、心配ならばセカンドオピニオンや、専門医を受診することも必要になるかもしれません。
血液検査で「何を調べ、値がどうだったか」を控えておくことができれば、自分で調べたり、セカンドオピニオンの際に役立ちます。

「痙攣を起こしたから、抗痙攣薬を投与」・・は、早計のようです。
抗痙攣薬は、「脳神経に作用する」薬であって、例えば、原因が「低カルシウム血症」だった場合、カルシウムの補給をしなければならないはずです。
原因が何かによって、治療は慎重にならねばなりません。

原因が判らないけれど、「抗痙攣薬を処方された」場合、
それは「対症療法であることを忘れない」・・ようにして頂きたいと思います。
仮に薬で痙攣を繰り返さなくなったとしても、原因疾患は「進行していく」場合もありますので・・

いきなり我が子が痙攣を起こした時には、おそらく殆どの方は冷静でいられないと思います。
ですが、なるべく冷静になり、「早期に原因を突き止めるよう、獣医に強く要望する」ことを忘れないようにして頂ければと思います。
痙攣の原因が判るまで安心してはいけない」と、私は思います。



【痙攣の原因疾患の確定】

痙攣を起こしたとき、原因追求のための検査には、およそ下記のものがあるようです。

   @血液検査
   A尿検査
   B感染症の抗体検査
   Cエコー
   D画像検査(レントゲン・CT・MRI)

普通、まず最初にすることは、血液検査になります。
痙攣の原因は様々なので、早くに原因を突き止められるかどうかが重要になります。
以前書いたように、血液検査の項目によっては、「問題ない」ことがありますので注意が必要です。

病気療養中の場合は、その病気が引き金となっていることが多いようなので、およそ原因の見当が付き易いと思いますが、
急に痙攣を起こした場合は、「原因予測」の見誤りは、手遅れになってしまう可能性が高くなってしまいます。。

急な痙攣で多いのは、「中毒」「低血糖」「低カルシウム血症」のようです。
血液検査で調べる項目としては、

   ・血糖値
   ・血中カルシウム(Ca)
   ・白血球(WBC)
   ・赤血球(RBC) ・・その他です。

中毒の場合は、肝機能に障害を起こすことがあり、

   ・GPT、ALT
   ・GOT、AST ・・・何れかを調べます。


@〜Cでの検査で異常が見られない場合、CTやMRI(腫瘍等の発見のため)、脳脊髄液検査(原発性てんかん)をして確定診断を行うようです。
この場合は、多くの個人動物病院ではその場でできない検査のため、大学病院などでの検査になります。
かかりつけの病院で、「検査には異常がないので、様子をみて下さい」と言われた場合、一過性のものであれば良いのですが
(注射や投薬などで治るでしょうから)、その後も経過が良くない場合は、早急に大学病院等で高度な検査をした方が良いと思います。

一刻を争う事態だと、認識した方が良いと思います。





2) 分かり難い 内分泌の病気


【内分泌の疾患とは?】

内分泌疾患は、他の病気に比べ、判り難いと言われているようです。
「内分泌疾患=ホルモン分泌の異常」・・です。
ホルモンを分泌する主な器官は、「甲状腺」「副腎」です。



【内分泌疾患の代表的なもの】


甲状腺・副腎によるホルモン異常疾患の代表的なものは、以下になります。

甲状腺⇒甲状腺機能亢進症(分泌多い)、甲状腺機能低下症
副腎⇒副腎皮質機能亢進症(分泌多い、クッシング症候群)、副腎皮質機能低下症 ・・そして、糖尿病です。

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【クッシング症候群】

自然発生の場合と、医原性(ステロイドによる薬害)の場合に分けられるようです。

◎症状
コルチゾールという、ステロイドホルモンの過剰に伴う様々な症状がみられる。
(左右対称の)脱毛、多食、肥満、多飲多尿、無気力、元気がなくなる、
お腹が膨らむ(腹水無し。エコーでも異常確認できない)、毛ツヤが悪くなる・・など。

◎自然発生と医原性
自然発生⇒脳下垂体・副腎の腫瘍、副腎の異常による
医原性⇒ステロイドの過剰投与、長期投与による副腎の萎縮

◎医原性かどうかの判別
刺激ホルモンを注射
自然発生⇒ステロイドホルモンの分泌が多い(副腎の萎縮なし)
医原性⇒       〃         少ない(副腎の萎縮あり)

◎治療
自然発生⇒副腎の腫瘍は外科手術、脳下垂体の腫瘍は手術困難→投薬治療
医原性⇒徐々にステロイドの投与を減らし、副腎機能を回復させる

◎自然発生が起こり易い犬種
プードル、ダックスフント、ビーグル、ボストンテリア、ボクサー
※8歳以上での発症が多い
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【甲状腺機能低下症】

◎原因
免疫による甲状腺の破壊、または原因不明の甲状腺の萎縮による。
甲状腺組織の破壊または萎縮が75%を越えると症状が現れる。

◎症状
「どんな病気にもみえる」といわれているほど、症状は様々。
「年のせい?」と思われがちな症状とのこと。
  ・ボーっとしている。動きが鈍い、嫌がる。反応が悪い。
  ・脱毛(非対称、局所的)、毛ツヤが悪い。
  ・皮膚の炎症
  ・食欲不振。食べている量の割りに太ってくる。
  ・良くなったり、悪くなったりを繰り返す。

◎確定診断方法
放射性免疫抗体測定法(甲状腺ホルモン測定)
※糖尿病、クッシング症候群、アジソン病、腎疾患、肝疾患,各種皮膚炎、リンパ腫などでも甲状腺ホルモンは低下するため、
総合的な判断を要する。

◎治療
甲状腺ホルモン製剤の投与
※確定診断後でないと、逆に亢進(こうしん)症(ホルモン過多)になってしまうので注意。
※猫にも多い「甲状腺機能亢進症は、「目がギラギラしている」ように見え、放っておくと心臓発作の危険がある。

◎発病し易い犬種
※5〜6歳以降の中型犬、大型犬に多い(トイ種、ミニチュア種の発病は稀)
※去勢、避妊済みの子に多い。
グレートデン、オールドイングリッシュシープドッグ、ドーベルマン、ダックスフント、アイリッシュセッター、ミニチュアシュナウザー、
ゴールデンレトリバー、ボクサー、コッカスパニエル、エアデールテリア

※詳しくは⇒「甲状腺機能低下症という病気をご存知ですか?」


甲状腺機能低下症かどうかの簡単なチェックがあるようです。
⇒緑ヶ丘動物病院HP 「甲状腺機能低下症の自己診断スコア

この病気は、獣医が見落とさず、学んでさえいれば、CTなどの設備も不要で診断も治療もできるようです。
ある程度の年齢になってから発症し、食欲もギリギリまで落ちないため、
「病気らしく見えない」「年のせい」・・と勘違いしてしまいがちな点が恐いですね。。

ホルモン剤を飲み続けなければならないし、亢進症にならないように注意しなければならない点は糖尿病の治療と似ているようですが、
早く気付けば、「元気を取り戻し、長生きできる」ようです。
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【内分泌疾患の分かり難さ】

甲状腺・副腎が造るホルモンは、体のあらゆる酵素反応に関係しているため、これらのホルモン分泌に異常があると、
いろいろな影響があるようです。
そして、「わかりにくい」病気に掛かるケースが多いようです。

何がわかりにくいのか?

発症しても、「食欲がなくならない」・・からとのこと。。
病気のサインの代表的な症状に、「食欲減退」があります。
食欲がなくなることは、人間を含め、どの動物にとっても異常が考えられますが、「食欲に変化が無い」ことから、早期発見が難しいのと、
獣医も見落としがちになる・・らしいです。

いつもと変わらずに食欲があったのに、急に元気が無くなって死んでしまうことがあり、昔は「寿命」で片付けられていたことも多かったようで・・



【薬による(医原性)発症について】

アトピーなどでステロイドの投与(飲み薬、塗り薬)を受けている場合、医原性のクッシング症候群になり易いようですので要注意です。
獣医の間でも、「ステロイドを多用する獣医が多く、医原性のクッシング症候群を作っている」と批判している方がいるようです。
皮膚炎の治療のためのステロイド薬ですが、クッシングになれば、皮膚炎にもなり易いため、「治療しているはずが、更に悪化」させる場合もあるとのこと。。

医原性で、ステロイドの投与量を減らし、副腎機能を回復させる治療を行う場合に、飼い主が注意しなければならないこと→「かゆみが増し、
悪化したように見えるので、その期間を耐えること」・・だそうです。
副腎機能が回復すれば、自分でステロイドホルモンを分泌するので、次第に良くなっていくようです。
クッシングが悪化すると、糖尿病になる場合があり、我が家の春之進のように毎日インシュリンを注射しなければならなくなります・・
糖尿病はご存知の通り、完治することはなく、白内障などの合併症もあり、うまくコントロールできないと死に至る恐い病気です。。

獣医からステロイドを投与される場合は・・

  ・どんな理由で使うのか
  ・投与のスケジュール(始めは多く、次第に減らすのが普通)を聞く。

・・ことが大事だと思います。
医原性のクッシングになんてされたら、冗談じゃないですものね・・





3) 肝臓の病気


【肝臓の疾患とは?】

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるのはご承知の通りで、「かなり悪化するまで症状が出ない」という厄介な臓器です。
その反面、「再生能力」に長けている臓器でもあり、元に戻ることが期待できるものでもあるようです。
肝臓疾患では、「腫瘍・炎症」「(中毒のように)肝細胞が破壊されるもの」・・という分け方ができるようです。


【肝疾患の代表的なもの】

動物(犬)に多いと言われる病気、「門脈シャント」について。
この病気で苦しんでいる子と飼い主の方は多いようです。

門脈とは、「腸と肝臓を繋ぐ血管」のことです。
シャントとは、「バイパス」のことで、門脈シャントは、「門脈にバイパスが出来てしまう」病気です。
腸から吸収された栄養と、肉類などから発生するアンモニアやガス、その他口から取り入れる雑菌などは、腸⇒門脈⇒肝臓へと送られ、
不要なものは肝臓で濾過されて、きれいな血液が体内を循環するようになっているそうです。
門脈シャントの場合、肝臓を通らないバイパスができてしまうことにより、肝臓の機能を使うことができなくなり、
アンモニアや体に悪いものが直接血液に混ざってしまうことになります。

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【門脈シャント】

◎原因
1)先天性
2)後発のもの(門脈の圧が高いためにバイパスができる)

◎症状
(肝臓を使っていないため)肝不全の症状がある。
   ・肝性脳症(アンモニア等の毒素が脳に行く)
   ・肝臓炎(肝臓に血液が流れないことによる機能低下)

◎発症の特徴
食後(特に肉類を食べた後)に症状が現れる。
発育が悪い、異常に痩せている。
   ・元気が無い
   ・躁鬱状態
   ・凶暴化
   ・目が見えなくなる
   ・痙攣(てんかんと酷似)・・・など

◎診断
カラーエコーによる目視診断
血液検査(血中アンモニア濃度など)

◎治療
手術(門脈シャントの閉塞手術)
※術後の経過が良ければ、生存率は高い

◎発病し易い犬種
   ・ヨークシャーテリア
   ・ミニチュアシュナウザー など

◎発病時期
生後2、3ヶ月頃から6ヶ月頃までが多い。


先天性のことが多いため、普通食に切り替えた頃から発症するようです。
手術をしなければ、治らない病気のようです。
痙攣や異常行動など、神経症状がでないと発見し難く、また幼い頃に多いことから、「ジステンパー」や他の病気と間違われる場合もあるとのこと。
早期の手術が必要なので、診断を誤らないことがとても重要のようです。

手術そのものは、シャント(血管)を縛って血流を止めるだけのようですが、シャントのある場所によって難易度・成功率は違い、
シャントが肝臓の外にある場合は成功率は高く、肝臓の内部にある場合は難しい手術になるようです。
血管の手術になるため、大学病院等、それなりの病院・経験のある獣医師の下で手術することが必要のようです。

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【肝臓の腫瘍】

犬に多い腫瘍は「肝細胞ガン」、猫に多いのは「胆管ガン」とのことです。
ただ、発生率はさほど高いものではないようです。

肝臓の場合、腫瘍のできる位置によって症状が異なり、

  @肝臓の端にできた場合、症状は現れない。
  A血液循環の主要な部位中や胆のうに出来た場合、肝機能不全が起きる
  ・・ようです。

腫瘍のでき方にもいろいろあり、
  ・大きなものが一つできる
  ・肝臓内部に幾つもできる
  ・境目がハッキリしないように広がる ・・などとのことです。

手術で取ることのできるようなものと、そうでないものとで、運命がハッキリ分けられるようです・・
肝臓表面近くに大きな腫瘍が出来る場合、
お腹(あばらの下辺り)を触れば確認できることが多いようなので、たまにチェックすることも必要かもしれません。
肝臓のどこに腫瘍が出来たとしても、他の臓器に比べて「症状が出ない」ようなので、早期発見が困難なようです。。

「症状が出ない」大きな理由は、「肝臓は8割程度の機能が失われても、肝不全にならない」からとのこと。
肝不全の症状が出たときには、かなり深刻なダメージがある可能性が高いようです。。
お腹を触って確認できた場合は、まだ幸運なのかもしれませんね。。

早期発見については、「エコーによる診断」が有効のようです。
人間と同じで老化によってガンの発生率は高まるようなので、特に老犬の域(6歳以上)になったら、年1回は健康診断を受け、
エコーによって臓器(特に肝臓・腎臓)のチェックをすることが望ましいのでしょう。


腫瘍摘出手術の場合。
犬の肝臓は6枚の葉状に分かれているそうで、「腫瘍の無い部分を如何に残すかの判断が重要」とのこと。
肝臓は、とかげのしっぽのように、なんと「生えてくる(元に戻る)」そうです!
肝臓の3/4を摘出しても、犬の場合、8週間で元に戻るとのこと。(すごい!)
元に戻るまでの間、肝機能を保つために、「如何に良いところを残すか」・・だそうです。
手術によって腫瘍が全て取れ、肝臓が再生すれば、完治できるようです。
腫瘍を取るために、「早期発見できるかどうか」、そして「最小限の摘出」・・が分かれ道のようですね。


肝不全の場合、目に見える分かり易い症状は「黄疸」です。
白目や皮膚、口の粘膜などが黄色くなるのですぐに分かるはずです。
肝臓が機能しなくなってしまったので、毒素が体中に回ってしまうことになります。
嘔吐、多飲多尿、下痢、元気喪失、痙攣(肝性脳症)・・などの症状が現れるようです。

肝臓はかなりのダメージがあっても再生するということなので、私達飼い主にとっては、ほんの少し、救われる気がします。
けれどやっぱり、早期発見・・重要ですね。










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